トウキョウのアンダーグランドシーンにつねに新しい提案をしつづける東里起とふたりの音楽ユニット"Small Circle of Friends"としても活動し、アパレルブランド"75 CLOTHES"のデザインもおこなう武藤サツキさん。 手描きのボーダーのシャツやカバン、ナチュラルな風合いを生かした素材使い、着心地のよいカタチなど、手のこんだつくりとなっている。
今回は前編、後編の2回にわたって、3期目を迎えた"75 CLOTHES"に関して、服づくりのキッカケなどを中心にいろいろとお話を伺ってみました。
構成=Kaneko Hideshi
──服を作り始めたキッカケを教えてください。
サツキさんはもともと福岡ではセレクトショップのバイヤーをやられていたんですよね。いつ東京に拠点を移されたのですか?
90年代前半のU.F.0に出会ったころは、博多にあったインポート洋服屋さんのバイヤーをしていたんです。
それと並行して、相方の東(里起)さんとイベントをやっていて、U.F.Oとかパトリック・フォージ、スカパラの青木さんや川上さんとかいろんなDJの方呼んでいて──、いま思えば東京のDJに憧れていろんな方を呼んでいたんだなと思いますけど、そういう時代を過ごしていたんです。
あの時代から"Small Circle of Friends(以下scof)"は今年で14年目を迎え、『MultiDirection』のリリースから数えるとたぶん15年くらい経っているんですね。
でも、あるキッカケがあってお店を辞めたのですが、まさにその時期にレーベルの移籍もあり東京に出ることになったんです。デビューしたときからずっと福岡でやるつもりでいたんですけれど、まあそれも流れかなとも思って、東京に出ることにしたんです。それがちょうど10年前の話。
─その時は、どのようなカタチで"服"に携わられていたのでしょうか?
東京に出てきた時点でお店も辞めていましたし、バイヤーでもなくなっていたし──、これからは洋服は買うプロになろう!なんて思っていましたね。
その間、友人のお店からセレクトの相談が来たりとかはしていましたが、バイヤーをいていた時に別注なんかはしていたのですが、いま思えば"服をイチからつくる"なんて思いもよらなかったです。
─その後は、いつ服をつくろうと思ったのですか?
『太陽』というアルバムを出したときに、イラストレーターでファトグラファーの北村範史さん──ハナレグミの永積 (タカシ) くんのCDジャケや,絵本の挿絵を描いたりした方なんですけれど、その方にアルバムジャケットのイラストや私たちの写真を撮っていただいたんです。そのときに三人で東京,大阪、福岡の3ヶ所で『太陽展』と題して、アルバムをイメージしたライブと展示をおこなったんです。
その展示がキッカケで三人で"N75"というユニットをつくって、洋服屋さんやカフェ、ギャラリーなんかで、私たちが歌って、北村さんがスライドショウをする空間をつくる、インスタレーションみたいな面白いことをしたいというコンセプトで、ちょっとしたイベントをはじめたんです。
東京の代官山『it's』でのイベントのときに、北村さんの画で"布"をつくりたいと思ったんですよ。一反の布がバーンと飾ってあるのが、とてもイマジネーションあふれていてムードがあるなと思ったんです。だから彼にたのんで 鳥の画を描いてもらい、一反の布にプリントしたんですね。わたしはボーダーが好きだから、ボーダーを描いたんです、そこに数匹の鳥を飛ばしたりして──。
さらに"BASQUE Tシャツ"をつくって、その期間中に展示してみたんです。そうしたら、けっこう「欲しい!」という声があって、たくさん予約をもらっちゃったんですね......。服として型になるとうれしいもので、結局"BASQUE Tシャツ"もオリジナルの型にしたり、スパッツをつくったりと。結局そこでいろんなものができるんですね。その時に「コレってつくれるんだな!」って思ったんです。
キッカケといえば、それがキッカケですかね。
─モノが出来たときは、どんな気持ちでした?
U.F.O.が『LOUD MINORITY』をつくったときに、生意気にも「音楽ってつくれるの?!」と思ったのですが、ほぼそれに近い感じでしたね。音をはじめてループさせたときのアノ感動と、布にプリントが上がって来たときの感動がほぼ近い気持ちなんですよ。でも案の定、そんなに簡単なものじゃないですよね! 音楽をつくりはじめたら「こんなに難しかったんだ!」って、それとおなじです(笑)。
のちのち洋服屋さんにいたことは強かったかもですけれど、でもバイヤーっていくらかの大きなお金を持って、海外とかに買い付けに行くという、ほとんど消費者とおなじことですからね。もちろん、そこには大きな責任はあるのですが──。
それがつくる側になって、こんなに難しいとは思いもよらなかったです。
─最初は、どんな服をつくりたいと思ったのですか?
音楽も、最初はやりたいことがたくさんあるんです! レゲエも好きだし、JAZZもブラジルも、レアグルーブもって、いろいろなことをやりたいんだけれど、それだと結局は消化不良になってしまうんですよ。だから、自分たちができる、自分たちの中から出てくるものをやるようにしているんです。それは洋服もいっしょで、まず自分が着たいものを着て、そして街に出かける。そんな楽しいものをつくりたいと思いましたね。
私、洋服を買うときに、むかしから心掛けていることがひとつあるんですよ。それは、『10年、20年前の自分の写真を見ても「ふるい!」と思わないものを買う』ということ。結局は着ているものがいつも一緒だから、そうは思わないんですけれど(笑)。何年経っても似てるものをずっと着ている──、だけどよく見るとディティールが違ったり、布や色が違っていて、その時代時代で全然ふるく感じない。そういう部分をミニマムに目指そうと思ったら、服づくりがすこし楽になりましたね。
─現在は、最初の生地ありきで服をつくるという状況とは違って、生地選びから始まっていますが、生地の選び方などはどのようにして行っていますか?
カタチも生地も、考えはいっしょです。麻を着たいと思ったときに、イメージした麻を徹底的に探すんですよ。それが高かろうが安かろうが、自分が一番いいと思った生地をつかうという感じです。
─服のつくり方に関して、先に生地のイメージありきの服づくりですか? それともデザイン イメージありきでしょうか?
好きなものはたくさんありますからね、映画や画、本、写真そしてもちろん音楽......。知らない間にいろんなものからたくさんのイマジネーションを受けていると思います。でも、私もファッション業界にいたからよく理解しているつもりですが、四季があってコレクションをそれに合わせて展示会がある。それがいま,すごく早いスパンで進んでいると思うんです。洋服の販売、バイイングしていた頃から、「それってどうなんだろう?」と思うところもあったので、その一年間のコレクションにあまり合わせず、自分のステップでいまは進みたいと思っていますね。でも、それでもいいと思っているんですよ。とくに日本は四季があるから、春夏・秋冬があるのは仕方がないのですが、一年中ずっとタンスの中で入れ替わらず、微妙に上にあったものが下に来るくらいで、いつも着れる服をつくっていきたいと思っています。
つまるところ、いま自分が何が着たいか?というところだと思うんですね。
(後編へつづく)
それは洋服に興味が湧いたあの母を見る小さな自分の心のまま
時が経過し、洋服を選び,着、過ごした今.....
それがトラッドTraditional、と言う事に気づきました。
75clothesは四季のある日本だけど
いつでも、どんな季節でも着て欲しいと思っています。
ファッションの中にTraditional=基本、従来、
そんな匂いを感じてもらえたらうれしい。
それがどんな変わったデザインでも.....。
楽しい事を見つけられるように、そして楽しくなれるように。
季節が変わる事に少しテーマを持って、デザイン。
オリジナルプリントのテキスタイルも、楽しく着る為に.....。
そこには、何かがあってそして何かが伝わればうれしいです。
それは,何でもいいのです。
自分がみんなが楽しくなれることであれば。
2009.1.10 サツキ*
Small Circle of Friends
http://www.scof75.com/
OPEN/CLOSE:20:00-26:00
ENTRANCE FEE:FREE
LIVE :
Small Circle of Friends
LIVE&PERFORMANCE :
極 -KiWaMi-
DJ:
ICHIRO(insense music works inc.)
HIROAKI MASUDA(CAUSE)
infomation:
・A971
TEL. 03-5413-3210
URL http://www.a971.com/
・basque/HIP LAND MUSIC
TEL. 03-5411-4800
2009/05/05(Saturday)
JETRAG presents
SCOF&RIGO
at LIVE rise SHUNAN (周南)
open/start:20:00 / 21:00
LIVE:
Small Circle of Friends
GUEST DJ:
DJ RIGO
DJ:
RAIKI ( JETRAG CREW )
やまちゃん( JETRAG CREW )
minmin
Kan-chant
Naoji Matsushita
ZAKKY ( couture )
Ticket:
Adv 2500YEN (1d order)/Door 3000YEN (1d order)
info :
・LIVE rise SHUNAN
Tel. 0834-27-5607
http://www.shunan-rise.com/
・basque/HIP LAND MUSIC
Tel. 03-5411-4800