
サーフロックバンド"Magnolia(マグノリア)"や花田裕之( ex.Roosters)を中心とする"Band HANADA"、そして中西俊夫(ex.PLASTICS.MELON)とのユニット"Plastic Sex"などで活動するギタリストの大西ツルが、自身でもファースト ソロ アルバムとなる『TINY ILAND』を、レーベルmonacoよりリリース。
まったりとしたロービートに、耳に心地よく絡みついてくるギター、レイドバック感がまさに晴れた日曜日の午後に外で聴きたい、そんなラウンドスケープ的作品に仕上がっている。
今作について大西さんにいろいろとお伺ってみました。
構成=Kaneko Hideshi
─『TINY ILAND』のアルバム名は曲名から取られていますが、どのようなインスピレーションでこのアルバムができたのでしょうか? ご自身で海外のそういう島に行かれたときに思い付いたものですか?
そういうワケではないんですよね。
今回、このアルバムが出るキッカケになったのは、完全自主制作の曲が何曲か入っているデモのCDをつくっていまして、それを井出さんに聴いてもらって気に入ってもらったコトがはじまりなんですが、そのデモのCDのタイトルが『ヒプノティック』というまた印象がちがう感じのものだったんです。それをちょっと夏っぽい感じにしようと思ったんですよ。
『DOWN TO ATLANTIS』という曲もあったんですけれど、アルバム全体をそういう島に"旅"をする感じでつくっていたので、あまり海っぽいタイトルじゃない方がいいかなと。それで、『TINY ISLAND』の方がイメージに合うということでそちらを選びました。だけど、じつはあまり考えずにつけたんですけれどね(笑)。
アルバム全体としては、"旅"とか、"チルアウト"な感じをコンセプトにしています。
インストが多くしたのは、あまり歌詞の内容とかでイメージは植え付けたくなかったんです。イマジネーションをかき立ててもらって、リラックスしてもらえればいいかな。
─ジャケットの写真は、中村竜さんの写真ですよね?
井出さんから何枚か写真リストをいただいて、この写真がロードムービーっぽくっていいかなという感じで決めました。
─参加されているバンド"マグノリア"は、サーフロックバンドとして確立していますが、ご自身でもサーフィンをやられたりされているんですか?
─昨年(08年)から、ソロスタイルをドラマーの荒川康伸さんととはじめたワケですが、それはいまのアルバムのスタイルと一緒なのですか?
ぜんぜん、ちがうんですよ。
それまでは、ひとりでやっていたんですけれど、ひとりでやっているとどうしても煮詰まってくるんですよね。いままでは、バンドでやっていたというのもあるんですけれど。で、荒川くんとは以前からセッションとかをやっていたので、「手伝ってみない?」ということになってはじまったんです。
それまでのライブではループマシンをつかって、何をやっているか分からない、ひとりサーカスみたいなことをやっていたんですけれどね(笑)。キチンとやりだしたのは、昨年(08年)のいまぐらいかな。何回かやっていますが、いいときもあればわるいときもありますよ。でも、しばらくそれでやってみようかなと。あまりいないスタイルですけれどね。
─ソロのスタイルでライブをやるときは、CDの音源のスタイルになるのですか?
いや、あれを再現するとなるとけっこう難しいんですよね。リズムボックスでやったりもしますけれど、、、ギターだけでやったりしています。玄人受けはけっこういいんですけれどね、音がスゴいよね!とか(笑)。アコギでそういうのもやったりとか、エフェクターをつないだり、歌もののときは何も繋がなかったりとか、バリエーションをいろいろとやっています。まだ、デキ上がったなという感じはぜんぜんないので、思考錯誤しながらやっていますよ。
─ライブのときは、アンプラグドがメインなんですか?
いや、ボクはアンプを持ち込んでやっていますね。エフェクターをバンドよりいっぱい並べて(笑)。
自分がひとりでアコギでやるんだったら、エフェクターでごまかしてやるしかないかなって。そうやってうまくオリジナリティにつながればいいかなと思っていますけれどね。
─もともとはどんな音楽がお好きだったんですか?
ボクはね、ルーツはローリング ストーンズなんです。
トミー・ゲレロとか、マニー・マークたまには聴きますけど、基本はローリング ストーンズです。
─UKロックが好きな感じですね。
そうです。昔の60年代、70年代のロックが大好きで、あの頃はジャムというカテゴリーがあったじゃないですか?ライブのあとクラブに集まってみんなで演奏するとか、そういう音楽が好きなんですよ。むかしのそういうジャムのシーンにあこがれてギターをやってきたので、逆にいまのジャムバンドのシーンというのがよく分からないんです(笑)。
ルーツは、60年代から70年代中盤くらいの、、、あまりロックが健康的じゃなかったころの(笑)、ロックが好きですね。
─退廃的な感じのときのロックですよね(笑)。"ローリング ストーンズ"は、いつぐらいから聴きはじめたんですか? リアルタイムではないですよね??
『LOVE YOU LIVE』というライブ盤が中学生のときに出て、それからですね。高校生のときにバンドをやり始めて、、、ボクらの世代は、みんなやっていたんですけれど、でも、ギターがぜんぜん弾けなくって。で、ローリング ストーンズの曲って弾けたような気になったんですよ。"はや弾き"とかがぜんぜんないので、それにシビレちゃって(笑)。そこからは、ローリング ストーンズのコピーバンドとかをやっていましたね。でも、いまでも活動してやっているのはスゴいですよね。
─もうすぐ70歳くらいですよね。
ですね。
いい先輩がまだいて、だからなんとかやっていけているのかなと、たまに思ったりしますよ。
─数ある楽器のなかからギターを選択した理由はありますか?
他の楽器には、まったく興味がなかったですね。
3つ上の兄がいて、中学生のころは彼の影響が強かったんです。彼は中学のころはフォークをやっていたんです。だけど、フォークはあまり影響を受けませんでした。で、彼が高校にはいって、バンドをはじめて、ベースをやっていたんですが、
それにスゴく影響を受けましたね。
その時から、自分のなかでギターがいちばん目立つ存在だったというか。
─バンドといえば、ヴォーカルかギタリストかですもんね。
あの頃は、ヴォーカルとギターのふたつが華に思えたんですよ。そのふたつがあってカッコいいロックバンドみたいな、そんな感じでいつのまにかギターをやりはじめたんです。
(後編へつづく)

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